はい。ということで、3日に渡り特集したKOFシリーズを振り返るも今回が最後です。
今回は、完結したシリーズの中では一番新しい『アッシュ編』を振り返りたいと思います。
さて、いつもの僕の個人的な感想を99%混ぜたシリーズ紹介をする前に、オロチ編しか知らない人は、ネスツ編以上に「どういう作品でどういうゲーム!?」となっていると思うので、今回はざっくりではありますが、物語に関係のあるワードとシリーズのゲームの説明をして、そのあとストーリーを振り返りたいと思います。
では、まずはアッシュ編の格ゲーの紹介から。
●KOF2003
KOF2003は、2003年にSNKプレイモアから出た格ゲーで、KOFお馴染みの4種類のジャンプ、緊急回避、ガードキャンセル等がある一方で、シリーズの特徴でもあった吹き飛ばし攻撃がなくなっていたりします。最大の特徴はマルチシフトというそれまでのKOFにはないシステムを採用しており、対戦中、選択したキャラクターと自由に交代することができます。通常の交代に加え、パワーゲージの消費して行える交代攻撃により、連続技を継続しダメージの底上げを狙えるのは勿論のこと、隙消しにも使えたりと、攻防共に使いこなしていく必要があり、このシステムを使いこなすことが本作最大の鍵となっています。また、本作からクリティカルリーダー制を採用しており、自分が選択した3体のキャラクターから1体リーダーを選択し、リーダーを決めることができます。リーダーが受けられる恩恵は、リーダー超必殺技というリーダーだけが使える超必殺技が使えることで、当たればダメージもでかいので、交代攻撃と併用して使えば更なるダメージの底上げが期待できます。
●KOF11
前作のマルチシフトを採用しつつ、今作ではスキルゲージの導入やジャッジメントインジケーター等、新たな試みに挑戦しています。前作からの売りであるマルチシフトもできることが増え、戦略の幅が広がっています。次回作であるKOF13では、マルチシフトを採用していないため、実質KOF11がマルチシフトの最終作品となります(今のところ)
●KOF13
本作からマルチシフトのシステムがなくなり、ドライブキャンセルという新システムが導入されました。ドライブキャンセルはどこでもキャンセルのことで、ゲージを50%消費して出せるのと、発動時は使い放題になるハイパードライブと2種類あります。
■今回の敵は、『遥けし彼の地より出ずる者』という組織です。KOFの設定で最強でもあるオロチの力を利用し、自分達の目的を達成しようと試みます。
それでは、ここからストーリーを振り返ってみましょう。
■KOF2003
ルガールが倒され、オロチが封印され、ネスツが崩壊し、波乱を極めたKOFが今年も開催される。新主人公、アッシュクリムソンを始め、多くの新参者がKOFという祭りに挑む中、遥けし地より出ずる者と呼ばれる組織はオロチの力を利用すべく、オロチの封じ手・神楽ちづるを使い暗躍を開始。遥けし地より出ずる者の幹部・無界は人間を試すべく、戦いを挑んでくる。
ということで、2003。
ここまで西暦がタイトルに入ってました。ここから先のタイトルは、西暦関係なくなるんですよね。
新シリーズということで、主人公が変わります。
この子です。
■アッシュ・クリムソン
草薙京は、オラオラ系の好戦的な青年。K'はクールでツンデレな青年。どちらもイケメンでしたが、このアッシュはイヤミは言うし、ソバカスはあるし、イケメンでもなければ性格も最悪です。因みに、緑色という一風変わった炎の使い手でもあります。
今までの主人公と違うのは、女子受けを狙った主人公から舵をきって、シリーズ屈指のダークヒーローを作り上げたことです。
言動だけ聞いていると、非常に腹が立つのですが、そこにはちゃんと理由があり、話が進んでいくとアッシュの本当の目的が見えてきます。
恐らく、今のKOFまで入れても、歴代最強設定であり、頭も凄く良いです。
今回の敵の組織の頭は、質の悪い人物なので、まぁ京やK'みたいに直情的に動く人間では渡り合えてないというのもあるのでしょうけどね。
そして、2003のボスがこの人!
■無界
最早、人類なのか疑うべきところもありますが、人間を嫌いつつも侮るなかれと部下に注意するほど、用心深い人物です。
目的は、オロチを呼び起こすのに精神エネルギーが必要だということと、人間の力がどれ程のものなのか試したかった模様。
能力がブッ飛んでまして、鉱物を生産することができ、しかも生き物を石化させることもできる、と。
正直、オロチの力なんて必要ないんじゃないかと思うくらい、とんでもない能力を持っていますが、遥けし地よりいずる者たちはそうした異能者集団で、それにより普通の人間から恐れがられていたのかもしれませんね。
KOF2003は、これまでと少し違ってまして、無界を倒すと実は本気を出してなかったというオチで、オロチの封印は解除したから今日のところはもうお前らに用はないわーと退散されちゃうんです。
ここまでがKOF2003の話。
■KOF11
オロチの封印を無界に解除され、その混乱に乗じてアッシュはちづるの能力を奪い去る。それらは表向き、神楽ちづるの負傷で幕を落とした。そんなKOFが今年も開催される。お馴染みの顔ぶれから新参者まで、今年も盛り上がりを見せるKOF。様々な憶測が飛び交うなか、遥けし地よりいずる者はどう動くのか。
ということで、KOF11。
ここから、タイトルに西暦がなくなります。正確には、ネオウェーブという作品からなのですが、まぁその話は次回にでもしましょう。
さて、前回意味深な行動をしたあと、姿を消した主人公・アッシュ。今回は、そんなアッシュの仲間らしき女性が参戦します。
■エリザベート・ブラントルシュ
彼女は、アッシュと因縁の深い人物で、アッシュがちづるの能力を奪ったことにより、真相を知るために参戦します。ライバルチームでの参戦で、遥けし地より出づる者たちを止めることが使命だったようです。
しかし、アッシュが「そんなの忘れた」とヘラヘラと笑うものですから、エリザベート様激怒ですわ。
ただね、これもアッシュは分かってて言ってましてね。そういうことを言った理由を知ると、またウルっときちゃうんですね。
そんでもって、今回のラスボスがこちら!
■禍忌(まがき)
だいぶ格好がオロチっぽくなっていますが、使いこなせているかと聞かれれば微妙なところです。
無界がオロチの封印を解き、禍忌がオロチを覚醒させ、もうね、今回のKOFシリーズはピンチの連続です。
しかも、アッシュはアッシュで今度は庵の能力を奪っちゃいます。なので、次回の作品では炎を使えない爪庵が登場するんです。
主人公自体が事態を進展させる方向に持っていかないので、見てる方は「いやいやこれどうなるの!?」となるのですが、次の話で全てに決着が着きます。
■KOF13
オロチの覚醒一歩手前までこぎ着けた遥けし地より出づる者たち。禍忌は部下である紫苑(しおん)に殺され、ハイデルンが遺体は回収したものの、遥けし地より出づる者たちの能力により、奪い返されてしまう。アッシュはアッシュで、八神庵のオロチの力を奪い、次は京の力を奪うと宣言。真実と憶測が混合し、大会の開催自体が危惧される中、ある日を境に何者かの手により、大会は急ピッチで進められる。表向きは、ルガールの娘であるローズが大会を運営しているが、実は遥けし地より出づる者たちの中に人を操れる能力を持つ者がおり、その者の手により大会は進行され、いよいよ遥けし彼の地より出る者たちの目的が明らかとなる。
ということで、アッシュ編最終章です。
本作で前作までの様々な回収がされますが、まぁ細かいところは置いといて、今回は敵さんの目的とアッシュの目的のみ掲載。
ネタバレ確定なので、嫌な人はここから先は読まないでください。
まず、遥けし地より出づる者たちの目的ですが、自分たち異能者集団たちは歴史から阻害されたのですが、一方で世界を支配したという未来もあって、オロチの力を利用し、歴史をもう一度やり直し、自分達に都合の良い未来に書き換えるのが目的だったみたいですね。
いや、そんなことしなくても、普通にやってもそれくらいのことできるんじゃない?とツッコミたくなりますが、そこはゲームです、置いておきましょう。
アッシュは、彼等のそんな目的を知っていたので、エリザベート達は傷付かず、尚且つ歴史が変わらないようにするにはどうしたらいいかを模索していたようですね。
それで、敵さんにオロチの力を提供し、協力するフリをしつつ、倒す機会を伺っていた、というのが真相です。
ただ、敵も時を操るといったチート能力を持ってましてね、まぁ王道ファンタジーみたいなヤツではなく、ジョジョのディオ程度ではあるのですが、それでもヤバイことに変わりはない。
この人が一族のボス。
■斎祀(サイキ)
アッシュのご先祖様にあたる人物なので、アッシュと背格好は瓜二つです。
しかし、物言いはそれとは似つかわしくない、傲慢な発言を連発し、人類すべてを見下してます。それは、人類だけに留まらず、部下に対してもそうで、オロチを喜ばせるために死ねと発言しているところを見ると、まぁ俺以外の生物は全員クソと思ってるんでしょうね。
悪役としては申し分なしですが、斎祀は自分が目的を達成して、一人になったとき、第二の目的は何をするべきだったのでしょうか。非常に気になるところです。
最後は、扉をくぐりもう一度やり直すように促すのですが、アッシュに断られ死亡。アッシュは先祖が消えたことにより、自分は存在しない人間となってしまいました。
いやぁ~、ね!
最初からそんな気はしてましたが、改めてエンディングを見せられると、ウルっときちゃいますね。
アッシュは、常に飄々としてますから、自分の存在が抹消する間際でも、「ごめんね、ベティ(ベティとはエリザベートのこと)」とか言って笑ってます。
でも、今回のそれは目的をやり遂げたあとなので、アッシュがそういう風に振る舞う理由もエリザベートを悲しませないためというのがズシッと伝わってくるんです。
物語を進めていく上で、こういう過程は読み手に感情移入させるために大切な仕込みとなりますが、これが稼働した当初は何ヵ月かデモを飛ばさずに視聴していた人を見ていたので、みんなうるうる来てたんじゃないですかね(笑)
ネスツ編なんて、ほぼみんな1回全クリしたらデモ飛ばしてましたけど、アッシュ編は何度も視聴していた人を見たので、完成度もオロチ編並みに高いという認識が僕のなかにはあります。
家庭用では追加のストーリーがあり、業務用では回収されなかった物語の伏線もあるので、是非ね、やったことない人はプレイしてもらいたいものです。
●はい。ということで、駆け足で書きましたが、これにて僕のKOFを振り返るというのは終わります。
正直、思うところをポンポン書いただけなので、伝わりにくい部分が多数あったと思うのですが、ファミ通の記事には詳細が事細かにまとめてあるので、もっと知りたいという方はそちらの閲覧をお勧めします。
本シリーズは、歴代のシリーズ作品の中でも、特にアーケードモードに拘りがありまして、条件満たさないとボスが違ったり、エンディングにたどり着けずバットエンドが流れたりします。
これに関しては賛否両論ですが、僕的にはこれくらいの分岐があった方が楽しめました。
是非ね、やったことない人はこの機会に生アッシュに触ってみてはいかがでしょうか。
それでは、またお会いしましょう!
閲覧ありがとうございました!