■対戦相手
VSサラブレッド
■使用キャラ
サラブレッド『テリー』・K'・炎庵・爪庵・クーラ
446『Mr.空手』・『炎庵』・『ホアジャイ』・爪庵・ユリ
※『』内は、その人のメインキャラ
■対戦結果
この前の身内戦から、一矢報いることができました。何とか、勝ち越しです!
今回は、物語調でいきたいと思います。
■ここからスタート
僕が、家で仕事をやっていると、サラブレッドから電話が掛かってきた。
「446、ヒゲリン杯はいつやるんだ?」
ヒゲリン杯とは、ヒゲリンが企画する格ゲーの身内戦で、年に二回、夏と冬に開かれる、僕らにとってはビックイベントの身内戦。そんなに人は集まらないけど、それでもオジサン10人ぐらいは集まるから、みんなそれなりに気合いを入れてくる。
僕の格ゲー仲間のあいだでは、仲間内で一番腕の立つ者が身内戦を企画するというのがあって、ヒゲリンは、ギルティとメルブラ、そしてKOFを担当しているのだ。
僕らは、毎年そのヒゲリン杯に参加して、身内からフルボッコにされているわけだが、サラブレッドは今回気合いを入れている様子だった。
「さぁ。多分、盆休みの終わりとかじゃね?最後の方だったら、家族サービスが終わった結婚勢も参加できるって話だし」
「うむ。そしたら、あと二週間ぐらいだな」
僕は、最近KOF13CXはそこまで力を入れてないので、CPU戦でコンボ確認してそのまま勝負に行くつもりでいたのだが、驚いたことにサラブレッドは今回かなり気合いを入れている感じだった。
「今日、オレ会社休みなんだ。付き合えよ!」
サラブレッドの強引な誘いに驚愕しながらも、僕は前回サラブレッドに完膚なきまでにフルボッコにされた借りがあったので、対戦を受けることにした。
サラブレッドのプレイスタイルは、ガン攻めなのだが、相手の様子を見て差して、二択を掛けてコンボに持っていくというよりは、相手を固めて何もさせないというスタイルだった。
サラブレッドは、どんなゲームでも卑怯なことをするのが嫌いな人物だった。
もちろん、相手をガードさせて二択を掛けたり、フェイクをかけて相手が騙されたところにコンボを叩き込むというのは立派な戦略である。
格闘ゲームの目的に勝利という大きな目標を掲げるのならば、寧ろそれができなければ目的を達成するというは難しいと僕は思う。
だが、サラブレッドは他人がそれを使うのは構わないが自分でそれを使うのは良しとせず、結果ひじょうに損な戦い方をしているのだった。
今回も、あまりに真っ直ぐな対戦になり、サラブレッドの行動が読めてしまって、幾らサラブレッドの技術が高くても、僕はけっこう楽に勝つことができた。
「なぁ、サラブレッド。他人のスタイルにケチ付けるつもりはないけど、勝ちたいならもう少し卑怯になっても良いと思うぜ」
技術と強さはまた別物と言うが、僕よりもずっと技術が高いサラブレッドが格段に技術が低い僕に負ける理由は、やはり読みやすいというのがあるからだ。
択やフェイクを良しとせず、尚且つ相手には分かりやすい攻めをするなど、そんなの狩ってくれと言わんばかり。それを本人も分かっていて、何故そこまでそのスタイルに拘るのか、僕にはその理由が分からなかった。
サラブレッドの返答を待っていると、サラブレッドは静かに口を開いた。
「択一は読めば良い話だろ。フェイクは見て牽制を入れれば良い話だろ。それができないのは、俺の技術不足。いやならさせなきゃ良いんだ。自分の決めたスタイルに迷いを持ったら終わりだろ。俺は、この二週間で技術を底上げして見せる!」
(サラブレッド。なんか、カッコいい!)
僕は、自分の言ったアドバイスが恥ずかしくなり、サラブレッドに謝罪したあと、改めて協力する意思を伝えた。
「すまないな、446。なら、引き続き俺のメインキャラ二人を選ぶのを付き合ってくれ!」
え!?
まだ、メイン二人も決まってなかったの?
閲覧ありがとうございました!