麻雀で撃沈して、格ゲーで消沈する中、こんなこともありました。
僕が両替しに席を立つと、両替機の前に何人かヤンキーの兄ちゃん達が立っていて、千円札を百円玉にくずしていた。
そこは、体感機とビデオゲーム、そして音ゲーがまとめて置いてあるコーナーで、オール百円。
僕は、ヤンキーの兄ちゃん達は、仲間内で音ゲーでもするのかな?と思いながら、両替し終わるのを待っていた。
すると、仲間の一人のヤンキーの兄ちゃんが僕に気付き、両替していたヤンキーの首根っこを掴み、両替するのを止めさせた。
「どうぞ。先に使って下さいッス」
そう言ってくれたヤンキーの兄ちゃんは、優しい言葉とは裏腹に、髪はスーパーサイヤ人バリに立ちまくり、目は「この星を消す!」と言い放ったフリーザー様バリに血走っていて、言うことを聞かなかったら逆に何かされそうだったから、甘んじて好意を受けることに。
(さっさとこんな修羅場は抜けて、格ゲーをしよう)
僕は、両替し終わると、速攻でオールネットの筐体に座り、メルブラの真祖のコンボ練習に没頭した。
すると、背後から声がー…。
「今回は真祖か」
「俺的には、真祖より制服秋葉が見たかったな」
おいおいおい!
これって、俺のCPU戦のプレイを観てくれてる人の声じゃね!?
僕は、嬉しくてテンション上がっちゃって、いつもはしない無駄コンをして、後ろの反応を窺った。
「うわっ!マジ無駄だわ!!」
「最後、キャンセルしてアークドライブしなきゃ六割いったもんを、何故に補正かける」
ゲラゲラ笑いながらそう言う背後の声に手応えを感じ、更に色々やってみる。
彼等は、僕のボケにいっぱい反応してくれて、久々に僕もCPU戦をやって良かったなという気持ちになった。
気分良く全クリし終えた僕は、席を立ち彼等の顔を窺うとー…。
そこには、両替の時に会ったヤンキー達がー…。
声は普通の学生だったのに、…みんな、目が血走ってる…。
腕を組んだまま、こちらを睨み付けている姿は、まさに極道ッッ!!
僕は、すぐさま席を立ち、彼等に行った。
「されますか?」
すると彼等は首を振り、僕にこう言った。
「俺達に気にせず続けて下さい」
いや、気にせずとか無理だからッッ!!
閲覧有り難う御座いました!