今日と明日は、身近であった面白かったことを書きたいと思います。
それでは、スタート!
その日、朝からメルブラで制服秋葉を練習していた446は、相変わらず自分の思い通りにキャラクターを動かせないことに苛立っていた。
画面越しに失敗したことが分かると、首をかしげ、気持ちをリセットしようと買ってきたペットボトルの飲料水を口に含み、またプレイに没頭する。その繰り返しだ。
そんな446の幼稚なプレイを観戦する一人の青年が居た。
年のころは、10代後半から20代前半くらいか。いずれにしろ、三十路を過ぎた446からすれば、かなり若い。
故に、このようなプレイを観られるのは、446は恥ずかしくて仕方なかった。
三十路過ぎてゲームをプレイしている人間というのは、大抵技術が備わっている。新しく登場したタイトルならまだしも、メルブラは老舗タイトルなので、ずっとやり続けているのならば、それだけ技術が向上していなくてはおかしい。
だが、三十路過ぎても、適当なプレイしかしていない446は、未だに中途半端な技術しか持ち合わせていなかったのだ。
青年がてくてくとこちらに歩いて来て、至近距離からベガ立ちしたまま、黙って僕のプレイを観戦する。
(生き地獄だ…)
446は、そう思った。
CPU戦が終わったら、すぐに席を立とう。きっと台待ちしてるんだ。
無理矢理そう思うことにより、心を落ち着かせ、446は急いでCPU戦を進めていく。
すると、青年は446の予想を遥かに上回る行動を取った。
トントン。
なんと、446の肩を叩いたのである。
「はい?」
446は、観戦されていたのなんて知らないよ、初めて気付いたよ的なノリでクルリと振り返った。
「メルブラとか懐かしいッスねぇ。自分、乱入して良いッスか?」
まさか、乱入しようかどうか迷っていたなんて…。
446は、内心驚いたが、同時に対戦できる喜びにかられ、「どうぞ」と承諾した。
その時、CPU戦は既に6面まで来ていて、隠し乱入キャラの真祖アルクを入れても、あと4ステージしかない。
それにも関わらず、青年がなかなか乱入してくれなかったので、2P側の筐体を確認すると、青年はコインが投入できないことに苛立っていた。
(そう言えば、ここの筐体、なかなかコインが反応してくれなかったっけ)
そこで僕は四苦八苦する青年のところまで赴き、コインが入りにくいからスタッフに連絡した方が良いかもしれないという旨をお伝えした。
すると、青年は「ありがとうございます」と言って、足早にその場を去っていった。
しばらく時間が掛かると思った僕は、もう1プレイ、CPU戦をしながら青年を待っていたが、その後3回プレイしても青年が来ないことにおかしいと思い、席を立った。
すると、ガンダムで対戦する青年の姿がー…。
「やっぱ、ガンダムおもれぇー」
そりゃあないだろ!青年よぉ!!(T_T)
閲覧ありがとうございました!