446の素人格ゲーブログ

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【企画107】アダルトアニタ(その3)

いつも「アニタ、小説」と検索ワードにかけてくれている方、お待たせしました!

アニタのその後の話、第3話いきます。

前回の更新から約5年以上経ち、これを書いていたことすら忘れていました。

お待たせし過ぎて、愛想を尽かされたと思っていましたが、「アニタのその後って書かないの?」と言われた時は、「ハッ!」と思うと同時に「まだ覚えててくれたんだ」と感動しました。

前回同様、時間見付けてコツコツ書いた話なので、ぐだぐだで見ていられない部分も沢山あると思います。

また、ネタ張をどこかにやってしまい、話が途中で切れてしまっていますが、とりあいず更新できるところまで更新します。

素人が素人なりに、アニタのその後の話を考えたんだなと思い、読んで頂けたら幸いです。

■それでは、ここからスタート⬇

ー序章ー

その少女は、ひどく人間を嫌っていた。

だからかもしれない。

半分魔物の私にはなついていて、いつも側から離れなかった。

私は、人間と魔物の間に生まれたいわゆるハーフというヤツで、周囲からは半魔族と呼ばれていた。

幼い頃から母と旅をしていたため、私は故郷は知らず、その少女もその特殊な能力を持っていたからか、周囲から迫害を受けていた。

同じ境遇を持つその少女を私は放っておくことはできず、いつしか一緒に旅をするようになっていた。

今日は気分が良い。

目を閉じると、そんな少女と旅をしていた日々が鮮明に脳裏に浮かぶ。

少女は今頃どうしているのだろう。

別れてから10年ー…。

きっと私の知っている少女は、もう居ないのだろうな。

ー1ー

森を歩く女性がいた。

女性の名前はアニタ。彼女は、闇の狩人(ダークハンター)と呼ばれ、魔物を狩ることを生業として生活していた。

彼女は、ガロンという人狼から依頼を受け、赤い月の村に住み着いていると言われる魔物の捜索と排除の任務を受けていた。

だが、アニタは当初協会から受けていた連絡と現場の様子が違うことに気付き、調べ直していた。

ダークハンターは、任務を受けるとき、協会と呼ばれる機関からダークストーカー(魔物)の資料を渡される。アニタが貰った資料には協会から派遣されたダークハンターはすべて「ダークストーカーに殺害されて死亡した」と明記されているのに、村人の証言ではダークハンターは魔物を退治することなく逃げ出したのだという。

それが、一人や二人ならアニタも納得したのだが、協会が赤い月の村に派遣したダークハンターは全部で十人。十人全てが魔物の退治を諦め逃げ出したというのは考えにくい。

アニタは、本当にダークハンターが魔物の退治を諦め逃げたのか、真実が知りたくて、魔物が住むという森を探索していたのだ。

「魔物が住む森と言われるわりには、だいぶん整備されているわね。大体、人間が歩ける道があること自体おかしな話だわ」

アニタは、綺麗に整備された森を見渡しながら、そう呟いた。

木々は、見渡す限り太陽を覆い隠すように茂っているのに、何故だか人が歩けるように一本の道が作られており、そこには雑草一本すら生えていなかった。

明らかに人為的に誰かが整備した痕跡があり、しかも一本道ということもあり、それが魔物の住む家に続いていることは明白だった。

「これで探索しないダークハンターは居ないと思うけど。よっぽどヤバいダークストーカーが居るってことかしら。デミトリモリガンみたいな」

デミトリとは、アニタの住む世界とは別にある、魔界と呼ばれる世界に君臨する王のことだ。かつては、人間界の支配も視野に入れて活動していたが、冥王ジェダと呼ばれたダークストーカーの死後、ぱったりと姿を消してしまった。モリガンは、そんなジェダと同等の魔力を持つダークストーカーのことで、デミトリと同等の魔力を持つと言われている。

しかし、そんなクラスの魔物ならば、わざわざ隠れて人間を喰らうことはしない。もっと大っぴらに、それこそ人間に恐怖を与えるべく、堂々と侵略してくるだろう。

やはり、それも考えにくいことだった。

アニタは、自分の考えた浅はかな推測に苦笑した。

「…誘われていると考えるのが普通よね」

緩めた唇をキュッと閉め直し、整備された森の先に視線を向ける。木々が生い茂るその先は、昼間だと言うのに先は見えず、闇に覆われていた。

ー2ー

木々が生い茂り、太陽の光すら通さないその森の奥に、ひっそりと佇(たたず)む館が一棟あった。

屋根は赤に染まり、壁は白く塗られ、周囲の雰囲気も相俟って、いかにも魔物が住んでいそうな雰囲気だ。

アニタは、協会から預かった資料を片手に、情報を照らし合わせる。

「館の情報は、資料と一致してるわね。ただ、新しすぎるわ」

資料にはこうある。

「築・数十年の建物であり、老朽化がますます進んでいる」と。

しかし、アニタの目の前にある建物は、老朽化しているどころか、まるで誰かが手入れしているようで、古びた様子は全くない。

疑問を抱きながらも、とにかく館を調査しなければ始まらないと思ったアニタは、ドアノブに手を掛けた。

当然ながらドアに鍵は掛かっておらず、ギィと想像通りの音を立てる。

中に入ると、部屋は真っ暗で、昼間だというのに何も見えない。

アニタは、ポケットから懐中電灯を取りだし、辺りを照らした。

すると、正面に螺旋階段が見えた。その階段の後ろにドアが幾つか見える。

アニタは、まず一階から調べることにした。

アニタにとって、ダークハンターの仕事はこれが初めてだが、ダークハンターの仕事にも現場に行く前に研修というものがあって、そこで嫌と言うほどこういう状況に似た研修をやってきたので、妙に心が落ち着いていた。

(こういういわくつきの館には、必ずと言っていいほど罠がある。ドアを開いたらいきなり下が崖とかね。だから、気を付けなくちゃ)

ドアは、螺旋階段の後ろに三つ並んでいた。

アニタは、左から一つずつドアを開ける。

「これは…」

研修でやったような罠はなかったが、ある意味それ以上の罠ではないかと思わせる物がそこには置いてあった。

「首のない…人形ー…」

アニタは、ドノヴァンという半魔族の男と旅をしていたとき、いつも首のない人形を持っていた。

あの頃のアニタは、人々から迫害を受け、人間不振に陥っていたので、その首のない人形が唯一の心の拠り所だった。

しかし、ドノヴァンと出会い、旅を通して人間の心を取り戻したアニタは、やがてその首のない人形からも卒業し、今は寺院に預けている筈…だった。

「どうして、これがここに…」

部屋へ入り、首のない人形を手に取り、それが自分のものかどうかを確かめる。すると、右足の裏に「ANITA」という文字が刻まれていた。

「ふぅー…」

アニタは息を吐き、心を落ち着かせる。

動揺すれば、これを置いた何者かの思う壺だ。

部屋の中には机が1つあり、その上に首のない人形が置いてある。

これは、明らかにアニタを知っている何者かがアニタに向けたメッセージだと考えて間違いない。

しかし、これだけでは、一体何を伝えたいのかも分からないし、敵か味方かの判断もつかない。

アニタはドアを閉めて、真ん中の部屋に入ることにした。

すると、今度は机の上に分厚い本が一冊置いてあった。

これも、アニタが幼少の頃に持っていた物である。

アニタは、ドノヴァンと途中で別々に旅をすることになった。

その時、アニタの力を求めた魔物達が、アニタを喰らおうと襲い掛かった。

その時に魔物と戦う力としてドノヴァンが渡したのが、この本だった。

この本には、超能力や魔力を持つ者に特別な力を与える。具体的にどのようなことができるかというと、この本に記載されている単語を読むことで、その単語を現実の物として具現化できるのだ。

ただし、大きな物を具現化すればするほど、体力も奪われるので、使用には十分注意する必要がある。

「本物なの?それとも幻かしら」

アニタは、懐中電灯で照らすのをやめ、鞄からランプを取り出した。

ランプには魔力が宿っており、もし館に何者かが魔術をかけていれば、ランプが青く輝き、術者に光を灯す仕掛けとなっていた。

しかし、ランプは反応を示さず、アニタがマッチでつけた炎がユラユラと揺れるのみだった。

「違うの?だったらこれはー…」

本を手に取ったアニタは、目を見開いた。

「これにも私の名前がある。間違いないわ。これは私の字」

首のない人形はともかく、本は返した筈だった。その旅を一緒にしていたというドノヴァンという半魔族に。

「そんな筈はない!これはここにある筈はないのよ!」

アニタは、一人声をあげ、肩を上下に揺らした。

明らかに動揺していた。

ー3ー

「それは、君がまだ『殺し足りない』からではないかね?アニタくん」

聞き覚えのない声だった。

とりあいず、ドノヴァンではないことに、アニタはどこか落ち着いた。

「誰!」

アニタの問いに声の主は答えない。ただ、クスクスと笑うのみだ。

「君は、心の奥底であの頃のように、また沢山の殺人を犯したいと願っているのだよ」

笑う声に、アニタは言い返す。

「随分と私のことをご存知のようだけど、貴方が私の何を知っていて?まるで、何かの資料に目を通し、事実から根拠のない推測を発し、精神的に追い詰めようとしているようにしか聞こえるわ」

アニタの一歩も引く気のない凛とした声に、声は沈黙した。

そして、一刻が経ったほど、またその声がアニタに話し掛けた。

「失礼。私たちは、確かにあなたのことを資料でしか知らないー…」

「私…たち!?」

瞬間、アニタが後ろを振り向くと、そこには牧師の格好をした男が数人、立っていた。

アニタは、その男達を見て、自分の目を疑った。

「そんな…。あなた達は、行方不明になっている筈のダークハンター!?」

アニタは、ふと町の人達の言葉を思い出した。

赤い月の村に派遣されたダークハンターは、魔物を恐がり、みな逃げ出した、と。

そのダークハンター達が何故ここに居るのかも不思議だったし、館に目的も分からない。

ただ1つだけ言えるのは、もう常人の会話はできないということだ。

手には、ムックと呼ばれる、アニタが子供の頃、ドノヴァンに渡された、本に書いてある文字を唱えることで、その言葉を具現化できる本を持っていたからだ。

「なぜ、あなた達がそれを?」

アニタは、牧師達を睨み付ける。牧師達は、口元を緩め答えた。

「貰ったのだよ。君もよく知る『魔物』にね」

瞬間、牧師の一人が何かを叫び、もう一人の牧師がまた叫ぶ。

その言葉の意味はアニタには分からなかったが、足下に炎が現れ、アニタが跳躍したところの天井から、大量の瓦礫が降ってきたので、アニタは牧師達がそう命令したのだと理解した。

「セブス!」

瓦礫を避けたところに、今度はヒモ状の長いものが地面から姿を現した。アニタは、それを手で払おうとし、激痛に襲われた。

「あぅ…!」

その場に崩れるアニタ。見ると、ヒモだと思っていたのは黒い蛇で、アニタの手に牙をたてていた。

「固定概念で戦っていては成長はないよ。君も使うこの本が、君が生物を具現化できないからといって、なぜ私達が生物を具現化できないと言い切れる?」

愉(たの)しそうに言う牧師達に、アニタは睨みをきかせるも、息が苦しくなり、頭がボーっとしてくるのを感じずにはいられなかった。

「無理をしなくてもいい。そいつは毒蛇だ。あと数分もせずに、君はあの世に逝くことができる」

薄笑いを浮かべた牧師は、アニタへと近付き、苦しむアニタの耳元に唇を寄せると、小さな声でアニタに語りかけた。

「苦しいだろう?一つだけ助かる方法がある」

そう言って、牧師は銀色の指輪を取り出した。

「これを身に付けろ。そうすれば、君はこの世との柵(しがらみ)から解放され、自由になる」

「それで?その柵とやらから自由になると、アナタみたいに頭がおかしくなっちゃうのかしら。なら、こちらから願い下げだわ」

アニタの強気の発言に、牧師は思わず嘆息を漏らした。

「やれやれ」

牧師はそう言って、アニタに顔を寄せる。アニタは動じず、牧師の次の行動を待った。

「君はなにか勘違いしている。あの方は、そんな人ではないよ」

(あの方…!)

どうやら、牧師の格好をしたダークハンター達を貶(おとし)めた輩が裏にいるらしい。牧師の格好から察するに、大体の予想はアニタにもついたが、彼等をこのようにした目的が分からない。アニタは、黙って牧師達の会話の続きを聞こうと思った。

「私たち現代人は、時間という鎖に縛られ、限られた命を理性という柵を自らに課して生きている。だが、そのせいで君は本来の人間の生き方を忘れている」

「本来の人間の生き方?」

「そうだ」

「言ってる意味が分からないわ」

「だろうな。だからこそ、君は私達の考えに納得しない」

アニタは、嫌な気がした。
牧師はニヤリと笑う。

「欲望に忠実に生きることだよ」

つづく!!!

■はい!ということで、今回はここまでです。

どういう風に進行しようかはすっかり忘れましたが、この話のテーマが『選択と信念』だったので、まぁとりあいずはそれを軸にこれから話を練っていきます。

今年は、色々ありはしますが、家も仕事もとりあいず一段落し、チャイルド達も自分達の世界ができてきて、自分の時間をある程度持てるようになったので、趣味にも専念できそうです。

その手始めに、アダルトアニタの完成を今年中を目標に頑張りたいと思います。

同じく素人小説を投稿サイトにぼちぼち更新している友人から、ドラえもんの都市伝説の話を一緒に書かないかと言われたので、挑戦しようと思っていたところだったので、ちょうど良かったです。

余談だけど、アニメの都市伝説って恐いよね。

動画サイトに挙がってる都市伝説の話、今回ドラえもんのを書くにあたって、色んな作品を視聴したんだけど、根拠もクソもない、ただただ適当に辻褄(つじつま)合わせて恐がらせてるだけなのに、その彼らの作品にビビる40手前のオッサン…。

こんなん、会社の若い子に話したら、すっげぇゲラゲラ笑われて、「だったら、クレしんジブリサザエさんみたいな国民アニメはギャップ狙った都市伝説のネタの宝庫だから、視聴したら小説の良いネタになりますよ」と、僕が知らないことを良いことに、更にみんなに嘲笑された。

都市伝説が「こわっ!」と思うのは、もう時代遅れなのかな?今の10代・20代の子は、『分かってても恐い』ってことがないことに、そこにも恐怖を感じるオッサンなのでした。

つーことで、今回はここまで!

それでは、またお会いしましょう!

閲覧ありがとうございました!