今回は、「アダルトアニタ」とあったので、検索事情でアニタのことを書こうと思ったのですが、アニタについては、子供の頃の話も大人になった話も設定も全部書きました。
なので、アニタの紹介に関してはネタ切れです!
しかし、せっかく「アダルトアニタ」という題材をいただいています(僕が勝手にそう思っているだけ)から、アニタのその後と題しまして、1つ物語を書こうと思います。
もちろん、個人的な趣味で物語を書くので、設定も少し変えますし、僕の偏見がかなり入ります。更に言えば、自己陶酔も凄いかもしれません。
ある小説投稿サイトに、僕は趣味で小説を投稿しているのですが、「自己陶酔が凄い」と思いきりダメ出しされました(笑)
なので、「俺or私のアニタのイメージを446の下手くそな文章で汚されるのはイヤ!」という方は、ここから先の閲覧をご遠慮ください。
逆に、「おう!書いてみろ、446」という方は、「オジサンが独りよがって物語書いてるな」と、暖かい眼差しで閲覧して頂ければ幸いです。
■それでは、ここからスタート⬇
ー序章ー
少女は、血だらけになり倒れている男の手を掴み、泣いていた。
男は、少女に離れるように言うも、少女は「イヤだ」と首を振る。
それは、ふだん口数のない少女が、初めて男にみせた感情だった。
男は、彼女のそんな人間らしい部分を見ることができたのが嬉しくて、少女に向かい微笑んだ。
「ありがとうアニタ。だが、もういい。お前はもう、私と居る必要はない。私はお前のために、この剣を最後まで振るうとしよう。だから、お前はお前で人間としての幸せを掴むのだ」
そういう男の言う言葉にアニタと呼ばれた少女は、声を張り上げて泣きじゃくった。
ー1ー
「…ニター…。アニタ!」
「へ?」
アニタと呼ばれた三つ編みの女性は、木陰で爆睡していた。そこを叩き起こされて、だらしない顔で呼ばれた方に顔を向けた。そこには、黒髪でショートカット、そして眼鏡という、見た目にも真面目な女性が、目を吊り上げてアニタを見下ろしていた。
「アンタは、ほんっっとう、全くもう!学校じゃ一番の秀才のクセして、ふだんの生活が劣等生を凌駕(りょうが)する勢いの駄目っぷりだよね。だから、そういうところで私にあと一歩及ばないのよ!」
「マリアはアタシより頭良いでしょ?」
眼鏡の女性・マリアは、アニタのそんな態度を見て、「そういう全部解りきってる態度がムカつくのよ」と口を尖らせたあと、アニタに教室に戻るように指示をした。アニタは、マリアの指示に従い、教室に戻るため、ゆっくりと立ち上がる。
「そう言えばさ、ウチ等ももうすぐ卒業じゃない。今度、親しい仲間内で記念に旅行に行くんだけど、アニタももちろん行くんでしょ?」
教室に戻るには、学校の中庭を通らなければならない。校内は広く、教室に戻るには時間が掛かる。
マリアは、一分一秒も無駄にしたくない、徹底した効率を重視する生き方をする女性だった。
なのに、わざわざ自分を教室に戻すためだけに、中庭に足を運んだのは『そういうことか』とアニタは彼女の行動に納得した上で、溜め息を着いた。
「ジョンに聞いたのかもしれないけど、アタシは家のことがあるから行けないよ。友達も大切だけど、旅行に行くお金なんてないし、第一、あの人はアタシを孤児院から引き取って、今まで育ててくれたんだよ。そんなワガママなんて言えないよ」
アニタは、その昔みなしごだった。
ある特殊な能力のせいで、本当の親に捨てられ、周囲の人間からも疎外され、孤児院をたらい回しにされた挙げ句、人間不振に陥った。そんなアニタの窮地を救ってくれたのが、ある男の存在と現在アニタを育ててくれている里親だった。
アニタは、他人である自分をここまで立派に育ててくれた上に、大学にまで行かせてくれた里親に心から感謝した。
なので、空いた時間は、年老いた里親の面倒を見ようと決めていた。
「残念だなぁ。ジョンは、絶対アニタのこと好きだと思うけど」
「あら、アタシはジョンはマリアのことが好きだと思うけど」
「やっぱり!?アニタもそう思う!?」
アニタの肩を掴んだマリアは、目を見開いて、意気揚々とアニタに問い掛けた。
マリアは、大学で出会った当初からジョンのことが好きだった。しかし、なかなか告白できずに時間だけが過ぎてしまい、付かず離れずの関係が続いていた。そんな関係から一線を越えたくて計画されたのが、今回の卒業旅行だ。
アニタは、マリアの計画を知っていた。だから、さりげなくマリアの背中を押したのだ。
マリアは、そんなアニタの想いには気付かずに、自分の気持ちをアニタに楽しそうに話す。
「ウチもね~、実は前からそう思ってたんだぁ~。でもさ、ジョンってけっこうそういうとこ、攻めれない人じゃない?ここは、やっぱウチから攻めるしかないのかなぁ~」
「良いと思うわ。ジョンももしかしたら、マリアからの告白を待ってるかもしれないわよ」
「なにそれ。普通、逆じゃない!」
マリアが頬を膨らませたのを見て、アニタは思わずクスッと笑ってしまった。それに釣られてマリアも笑う。
普通に学校に通い、普通に友達を作って、普通に恋バナをしてー…。
アニタは、そんな毎日を幸せだと感じていた。
ー2ー
「ただいま」
「お帰り、アニタ」
アニタを出迎えた初老の男は、アニタをある男から引き取った里親だった。
身なりはきちんとしているが、顔も手も服から見える部分はみなシワクチャで、だいぶん年を取っていることが見てわかる。
学校が終わると、アニタは寄り道をせず、すぐに帰宅するのが日課だった。
「おじいちゃん、今年でいくつになったんだっけ?」
アニタがそう聞くと、おじいちゃんと呼ばれた初老の男は、「さぁいくつだったかな」といつものように言葉を濁すのだった。
遠い記憶。
アニタがまだ子供だった頃の話。
孤児院で苛められていたアニタをある男が引き取り、アニタは世界を旅していた。
その男は、随分と真面目な男で、口数も少なく、そして滅多に笑うこともない。大きな数珠を肩に掛け、背中には魔剣と呼ばれる大きな刀を背負っていた。
アニタにとって、その男は心のよりどころであり、孤独という地獄から救ってくれた唯一の人物だった。
そんな大切な人が怪我を負ったのは、今住んでいる町に流れ着いてすぐのことだった。
もともと、魔物を狩る『ダークハンター』という仕事を生業にしていたその男は、この町に来て、とてつもない数の魔物と戦った。その時に受ける返り血は、魔物と人間のハーフだった男には刺激が強すぎたのか、やがて男は魔物の血に犯されてしまう。
自分が完全な魔物になる前に、男は信頼のおける初老の男にアニタを託したのだ。
あれから10年。
初老の男も10年の年月をアニタと同じように生きてきたというのに、あのときと全く変わっていない気がする。
アニタと旅していた男は、もともとダークハンターだった。ならば、初老の男もダークハンターと考えたことがあったが、最近はもう1つの仮説を立てていた。
「おじいちゃん。あのね、アタシ、自分の能力を活かした仕事に就こうと思うの」
「ほう。どんな仕事だい?」
「ダークハンターよ」
闇の狩人(ダークハンター)とは、人々に害を及ぼす魔物の駆除を生業とする悪魔払いのような仕事のことだ。
ダークハンターと悪魔払いの最大の違いは、悪魔払いは幽霊や悪魔といった自身の肉体を持たず、人間に取り憑くことで内面から崩壊させていく精神体のことをいうが、ダークハンターは闇の住人(ダークストーカー)と呼ばれる魔物を専門に駆除する者のことをそう呼んだ。
魔物は、姿・形は人間に似たものがあるが、生体が全く異なり、人間を補食するものもいる。共存を目的に掲げたところで、知能も人類と同等、もしくはそれ以上あり、互いに理解することは難しく、人間の世界では、見付ければ闇の住人を駆除するのが一般的だった。
「そうかい。あえて、ドノヴァンと同じ道を選択するんだね。アニタほどの成績なら、職を選ぶことも可能だったろうに」
ドノヴァンとは、アニタを孤児院から引き取ってくれた男性の名前だった。
初老の男は、少し残念そうに、だけど妙に納得した様子でそう言った。アニタは、そんな初老の男の様子を見ながら、自分の素直な気持ちを伝える。
「アタシは、魔物が全て悪い人達と思ってはいないわ。おじいちゃんのようにね」
初老の男は、アニタにそう言われても微動だにもしなかった。まるで、いつかアニタにそう言われるのか分かっていたかのように、柔和な笑みを浮かべたあと、小さく呟いた。
「いつから気付いていた?」
「ここにお世話になり始めてすぐ。ドノヴァン(あの人)に人間の知り合いが居るとも思えなかったし、アナタは私に食事を用意してくれるけど、アナタは一緒にそれを食べてはくれなかった。そして、アタシが寝静まったあと、必ず外へ出掛けてる。きっと、私には魅せられない、もう1つの姿があるんだと私は考えたわ」
アニタの推測を聞いた初老の男は、「見事だ」と言い、その男性の姿から魔物、いや獣に姿を変えた。
全身鈍い金色に光る狼男こそ、初老の男の本当の姿だった。
「俺の名前はガロン。ドノヴァンとはそんなに面識はないが、アイツが魔物の血に征服され、理性を失いかけた時、お前を何としても育ててくれないかと懇願されてな」
初老の男改め、ガロンはそう言って、ドアノブに手をかけた。アニタの方を振り返ることはしない。
恐らく、アニタに自分が魔物だと気付かれたら、家を出ていく気だったのだろう。
もしかしたら、アニタがダークハンターとして生きていく決意をしていたことも、アニタが告白する前からガロンには分かっていたのかもしれない。
「だが、お前は昔とは違う。仲間も沢山できたし、何より精神も強くなった。もう、俺は用済みだ。だから、行く」
そう言って、ドアを静かに開けたガロンに、アニタは言葉を掛けようとするも、言葉に詰まってしまい、うまく口に出せない。だが、アニタの気持ちに気付いてくれたのか、ガロンはアニタが口から言葉を出すまで、待っててくれた。
「あの…!」
「………」
「ありがとう!」
アニタが絞り出した言葉は、たったそれだけだったが、ガロンにはアニタの感謝の気持ちが通じたようで、ガロンは小さく頷いた。
そして、手紙を取り出すと、側にあった机の上に、そっと置いた。
「そうそう。忘れるところだった。お前への依頼書だ。ある小高い丘の城に、おそろしく悲しい目をした魔物が住み着いているそうだ。夜な夜な悲鳴に似た声を挙げ、近隣住民を困らせているらしく、駆除依頼が出ている。その魔物をどうするかはお前次第だが、お前の初の仕事だ。きちんと全うしろよ」
そう言って、今度こそ家を出ていったガロンに、アニタは深く頭を下げた。ガロンは振り返ることはしなかったが、それでもアニタはガロンが完全に外に出るまで、頭を挙げることをしなかった。
「まだ、ダークハンターに内定されただけなんだから、仕事をもらえるワケないじゃない。アナタが私のために仕事を拾ってくれたことなんてバレバレよ。私の知り合いの男は、本当、不器用な人ばっかりなんだから」
アニタは、荷物をまとめ、さっそくガロンのくれた依頼書のところへ向かうことにした。
ー3ー
「あの娘、ちゃんとドノヴァンのところまで辿り着くかしら」
家から出るアニタを、屋根から見下ろす二つの影があった。
一人は、体毛を鈍く光らせる狼男・ガロン。そして、もう一人は、緑色の美しい髪が特徴の妖艶な姿をしたモリガンと言う名の魔物だった。
「さぁな。だが、アイツの中にはいつもドノヴァンが居た。だから、人間としての幸せを蹴ってまで、ダークハンターという危険な職種を選択したのだろう。ならば、ドノヴァンとの決着を着けるため、情報の提供くらいしてやるべきだ」
ガロンの向けるアニタへの眼差しを見て、モリガンはクスリと笑う。
「随分とあの娘に熱を入れるのね。もしかして、一緒に住んでいる内に、アニタのことを好きになっちゃったのかしら」
「好きは好きでも、お前の一時的に欲っする欲情とは違うだろうな。愛情は、闇の住人にはない感情だ」
ガロンの言葉を聞いて、モリガンは思わず嘆息を漏らした。
「あんたと居ても詰まらないわね。そろそろ、違う男でも探しに行くわ」
「あぁ。それがいい。一度は、闇の住人に堕ちた俺だが、裏切った弟たちのことを思い出し、ドノヴァンの懇願を断りきれず、人間の子供(ガキ)を育ててしまった俺だ。こんな中途半端な男など、魔物としても人間としても認められなくて当然だ」
「なーに?アニタを育てたことを後悔してるの?」
「いや」
それを聞いたモリガンは、またクスリと笑い、満月の夜空を飛び立っていった。
ー(その2)に続く!ー
■感想
当初書いた予定とだいぶん違いますが、今回の話は起承転結でいくなら、『起』の話なので、とりあいず今のアニタの生活はこんな感じというのを書かせて貰いました。
素人なので、設定もメチャクチャだし、人物も定まってないし、ところどころの解説がおかしいのは、ご了承頂きたく思います。
「ちゃんとやれ!」と言われても、僕にはこれ以上無理です。
まぁ、一応いまからどんな感じで進むかだけ書いときますと、【アニタの今~ドノヴァンを探しに行く】➡【ドノヴァンに再会~ドノヴァンがアニタを守っていた理由を知る】➡【ドノヴァンを利用する魔物登場~魔物とバトル】➡【魔物を倒す~今後どういう風に生きていくかアニタ決める】てな感じです。
ちなみに、今回アニタと対戦する魔物は、ジェダとは関係ありません。
当初はそういう方向でしたが、なんかそうなると、話が大きくなり過ぎるし、アニタのテーマとも違うので辞めました。
ハンターのエンディングであったように、アニタはドノヴァンのお陰で自分はここまでこれたというのがあると思うので、大人になった人間のできているアニタだったら、苦しむドノヴァンをどうにかしてやりたいと思うと僕は思ったので、基本アニタはドノヴァンのために旅をして、その線上でジェダの魔界大戦に巻き込まれる形を取っていきます。
と言っても、これを書くのは時間が物凄く掛かるので、次の更新は今度の長期休暇、盆休みになると思います。
それでは、明日からGWの身内戦・野試合・CPU・見物事情を更新します。
閲覧ありがとうございました!