446の素人格ゲーブログ

ゲーセンでゲームをするのが大好きなオッサンの日常ゲームブログ!毎週金・土・日更新!!

【第四話】恐怖の平和島(後編)

第三話の続きです。

桐乃の言葉に、その場に居た全員が口を噤んだ。

その時、誰もが悟ったのだ。

電撃という格ゲーを、舐めていた結果、こんな悲惨な事になったのだと。

本来、極めようとするものに、簡単なものなどない。どのゲームにも、極める要素があり、それを考えると簡単なゲームなんて有りはしないのだ。

「俺達は、システムがやりやすいだけで、簡単なゲームだと勘違いしたんだな」

「目の前の平和島の努力に目を背け、実力足らずの自分等を棚に上げ、…そりゃあフルボッコにされますよね」

「いやっ…。あのぉ、おっさん達?俺ってば、そんな意味で言ったんじゃないんだけどー…」

桐乃は慌てて弁解したが、おっさん達の耳には入っていなかった。

「よし!出直そう!!」

「はいッッ!!」

「いや、どこに!?」

おっさんは、居酒屋の主人にタクシーを呼ぶように指示し、僕と桐乃を入れた三人は、タクシーでビーバーの働く対戦の盛んなゲーセンへ行くこととなった。

「いやいや。あのゲーセンに行って、やられてる意味も分からず、また上級者と対戦しても、全くスキルアップには繋がりませんって!俺達は俺達で、楽しく格ゲーやりゃあ良いじゃないですか」

「桐乃ッッ…!てめぇ、馬鹿野郎ぉおッッ!!それでも、男か?お前はッッ!!」

おじさんと桐乃が車内で小競り合いをしている間に、タクシーはビーバーの働くゲーセンに到着。一同は、50円を握り締め、ゲーセンへと入った。

「なっ…!?」

入店して三人がまず驚いたのは、先程同じゲーセンに居た筈の平和島が、ここでも対戦をしていたことだった。

「珍しいな。お前等が揃ってウチのゲーセンに顔を出すなんて。アイツに島を荒らされたか?」

そう声を掛けて来たのはビーバーだった。

造船で仕事しながら、夜はゲーセンでバイトするという、僕なんか比べ物にならないゲーセン好きだ。

「知ってるのか、ビーバー。平和島を!?」

声を荒げるおじさんに、ビーバーは今にも笑いそうな顔で、おじさんに言葉を返す。

「だって、平和島はウチの常連ですもの。平和島が来るときは、必ず珍しいお客さんも来てくれるんですよ。今のあなた達と同じ理由でね」

平和島にしてやられたぁーッッ!!

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