446の素人格ゲーブログ

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【検索216】黒河内家のストーリー

今回は、検索ワードに「黒河内夢路、ストーリー」とあったので、それをいきたいと思います。

黒河内夢路は、サムライスピリッツ零に登場する中ボスで、本作のラスボスである我旺様の部下になります。

黒河内夢路

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公式設定での公表はありませんが、おそらく性別は女性であり、そのことが原因で夢路は家を追い出されています。

以下は、夢路と黒河内家に関係する零サムのサイドストーリーです。

注目は、夢路の話だけど、夢路に関係するサイドストーリーは右京のに掲載されているところ(笑)

橘右京(零サム)サイドストーリー⬇

故郷の浜辺にて水平線の彼方を臨み、改めて考える。何時朽ちるとも知れぬこの身の、死に場所は果たして何処か、と。それを思うと、必ず思い出すー忘れたことはないー夢路のこと。

「……夢路……殿……」

黒河内夢路。天才、という言葉は彼のためにあるのだと右京は思う。

八徳を修めし器量、聡明かつ明晰な思慮、そして卓越した剣の技。父であり師である黒河内左近の技を幼き日より修練し、昇華させ、その太刀筋こそ神夢想ーだれしもがそう言わしめる達人。

お互いに口数こそ少なかったが、よき友であったと右京は思う。

夢路こそ、神夢想一刀流の歴史に名前を残すであろう後継者ーとなるはずだった。

今でも右京は決して忘れることのできないあの日。

五月雨が降っていた。それは期待外れの氷雨。身を裂くような冷たさ。夜の帳が降り始めた自分、神夢想一刀流道場の往来に、夢路は立っていた。傘も差さず、ただ一人、たたずんでいた。

右京の気配に気付くと、夢路は顔を上げた。黒く澄んだ瞳からは輝きは失われ、頬は翳(かげ)り、生気は失われていた。虚ろな双眸(そうぼう)が右京を見つめる。

雨音に混じって声が聴こえた。二つ。道場の裏手にあろう黒河内左近の屋敷から。おやめください、おやめください、と悲鳴に近い女の哭(な)き声とー殺してやる、死んでしまえ、黒河内の恥晒し、お前のような下衆に家督は継がせぬーと罵倒を繰り返す男の声。

右京の視線が血と雨の滴る刀に向けられると、夢路は自虐的な笑みを浮かべて、刀を払い鞘に納める。

なぜ、このような事態になったのか、右京は偶然知ってしまっていた。

些細だと右京は思う。剣の道を極めるのに、全くの些細だと思う。

だが、黒河内家と神夢想一刀流を継ぐためには、些細と片付ける訳にはいかなかった。家督を重んじる黒河内左近にとってはー…。

右京殿、どうか、ご壮健で。

佇む右京の脇を抜ける折、夢路はそう言い残し、以来、行方は知れない。

「死を待つばかりのこの命…最期ぐらい…」

あのとき、友として何もできなかったこと。何の言葉もかけられなかったこと。

夢路が剣の道を捨てたとは、右京には思えない。
もし、今からでも間に合うのならばー友としてー…。

「だれかの…役に…立つならば…」

(月刊アルカディア 2004年1月号 P169 サムライスピリッツ零設定資料集2・橘右京より抜粋)

あくまで、右京目線の話になりますが、右京も夢路と同門であり、夢路を友として気にかけていたようですね。

ちなみに、黒河内左近とは黒河内家の主人で、右京の師事するお人です。

この話から察するに、黒河内家は神夢想一刀流を守るために、とても厳格なしきたりを設けているようです。

そんな黒河内家。夢路とは関係ない話になるのですが、零サムから二年後の話にあたる斬サムで、大変なことが起こります。

右京の斬サムの参戦理由がまさにそれなのですが、せっかくですからその公式サイドストーリーも書いときたいと思います。

橘右京(斬サム)サイドストーリー⬇

孤独に身を置き、静謐(せいひつ)にたたずむ男がいる。

長く伸びる髪を、風がなぶるに任せている。ひそやかとも虚ろともいえる目の光りは、何をもって輝くのか。口数の少ないこの男の、胸に去来するものは何なのだろう……。

己の定められた生の刻限、それが目に見え肌に感じられるとき、人はいかにして残された時間を過ごすのだろうか。森羅万象、あらゆるものには必ず寿命があり、その刻限尽きれば死、あるのみ。簡単だが、誰しも忘れ、考えぬことを、右京は静かに思っているようである。

肺病を患い、あてどもない旅に日々を費やしていたそんな彼に、突然の凶報がもたらされた。

神夢想一刀流ー右京の流派であるこの道場が、ただ一人の『鬼』により、壊滅した。その仇を討つために、彼は荒野を渡り続ける。

例え寿命が長くとも、人が真に生きる時間は短い。日常の中に死の影を間近に感じる右京にとって、皮肉にも『鬼』の存在は、彼を現世に繋ぎ止めるもう一つの理由を与えた。

恋人を想い花を追うだけが、彼の姿ではない。

剣客、橘 右京。

漆塗りの鞘に納められた居合刀が抜かれる瞬間、それは彼が真に生きる刻でもある。

(サムライスピリッツ斬紅郎無双剣 公式ガイドブック剣術指南書 P91より抜粋)

とまぁ、黒河内家の最期は鬼こと壬無月斬紅郎に消されています。

右京は、それを何らかの形で知り、斬様を討ち取るために刀を抜くというのが斬サムの右京の参戦理由です。

結局、サムスピの話のなかに黒河内家は深く関わることはないまま、鬼の剣の餌食になってしまった訳ですが、斬サムでも覇王丸が斬様を討ち取ったものの、うっきょんも黒河内家のために頑張って戦ったということを知って欲しいですね。

どうしても、あとから夢路が出てきたので、右京より夢路の方が黒河内家に関わっている印象が強いですが、黒河内家の最期を看取っているのは右京さんの方ですので、そういうプレイアブルキャラとサブキャラの設定を掘り下げていくと、オープニングやエンディングの話だけでなく、いろんなお話が見えてくると思うので、いっそう面白く感じると思います。

閲覧ありがとうございました!